ドダウリ村のキルト

ネパールのドダウリ村キルト作りをのんびり楽しくご紹介します

ネパールスタディツアー 9

 

大阪の高校生たちとネパールに行かれた「国際交流の会
とよなか(TIFA)」の会員のY.Mさんの旅行手記「ネパール
スタディツアー」を数回にわけて、ご紹介しています。

 
「ネパールスタディツアー」を最初から読む場合 ↓
 
 

ネパールの旅7日目

 

私は、夜明け前、寝袋の中で、空が白むのを待っていた。
というのは、Happy Girlsの宿舎のトイレは、外の庭に
あり、夜は懐中電灯をともしながら行かなくてはいけない。

すると鶏のコケコッコ—と共に、子どもたちの笑い声が聞こえてくる。
高校生は、すでに起きていて、子どもたちと楽しく談笑している、
若いっていいなあ!
 
朝食は、日本のカレーをみんなで一緒に作ることになった。
野菜と鶏肉は、昨日シンズリマリの市場で調達したが、肉が足らない
ので、飼っている鶏を一匹絞めることになった。 
 
高校生は、絞めた鶏の毛をむしったり、肉を小さくぶつ切りにしてくれた。
彼らには、まったく初めての経験である。
日本に帰ってからの報告会で、高校生は、命の連鎖と食べることの感謝の
念を強く感じる体験だったと語っていた。

f:id:doudaurikilt:20140303113339j:plain鶏を絞めて皆でカレーをつくる

 
美味しくできた日本版カレーを食べた後、子どもたちの通う学校に
一緒に行った。
たった1晩だけだったが、別れは名残惜しく、ハグの連続で、子ども
たちと別れた。
 
 
10時過ぎに、次の目的地ドゥリケル町に向けて出発する。
日本のODA支援で作られた道路を登ること1500メートル、
バスの窓からの眺めは抜群、高いところまで登ってきたなあ!と
実感するが、この高さを下っていかないといけないと思うと恐ろしく
なった。しかも、道路工事が完成しているのは、途中まで。

f:id:doudaurikilt:20140303113336j:plainハラハラドキドキのバスの旅

ここからが、未舗装、ガードレール無し、道幅狭し、といった悪路が
延々と6時間ぐらい続いた。崖側に座っていた私は、手に汗を握り、
冷や冷やの連続(心臓に悪かったわあ!!)
 
一度は、Uカーブを曲がりきれず、私たちはバスから降りて歩いて
山道を歩いて下り、バスは、崖をスコップで削り道幅を広くすることで
やっとカーブを曲がることができた。

f:id:doudaurikilt:20140303113332j:plainカーブを回りきれず、みんなバスから降りる

f:id:doudaurikilt:20140303113335j:plainバスから降りて、歩いて山道を下る

 
我々は、全員悪運強しで、無事に7時前に、ドゥリケルの町にある
僻地医療の本部病院に着いた。 
ちょうど日本の自治医科大学のような医療機関で、ここの大学の医学部
で学んだ学生は卒業後、それぞれの僻地にある診療所に勤務することに
なっている。 
 
病院は、世界各国の寄付からなっていて、この高校生のスタディツアー
に同行してくれたタラ・セラさんは、生まれ故郷の診療所建設を寄付した。 
病院を案内してもらった、乳幼児の死亡率は高く、結核、栄養失調、下痢
で日本では考えられない病歴である。

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病院での説明は絵で説明

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非識字者のために絵で説明している

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f:id:doudaurikilt:20140303113333j:plainごみの分別

 

夕食は、病院の食堂で、モモというネパールの水餃子を、お腹一杯
ごちそうになり、無事に悪路を克服したのでチャイで乾杯!

 
今日の宿舎のSnow View Hotelに行く。 やっとお湯でシャワーをと
思ったが、結局冷水で洗髪せざるをえなかった。
 
 
つづく 
 
 *

 

ちなみに...

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外トイレ。
夜の暗闇の中でもネパールの人たちは、日本人よりも目がきく
ようでしたよ。子どもたちみんな元気そうでよかったね(^^)