12/13のご報告
遅い報告になりましたが、12月13日豊中で
「TIFAネパールプロジェクト」の報告会がありました。
その中で今回、キルトの指導者・吉川順子さんのお話会があり、
自分の印象に残ったお話をまとめてみました。
吉川順子さんは、20年ほど前にフィリピンのカオハガン島で
現金収入のない島民にキルト作りを広め、それを買い取り続けたことで
技術も上達し、キルトショーの他、日本各地や海外での展示会で
「カオハガンキルト」の知名度をあげてきました。
いま「カオハガンキルト」は都会のインテリア雑貨のお店にも並ぶ
キルト製品となっています。
→ collexさんのある日のブログ http://blog.collex.jp/?eid=877152
その吉川さんが、TIFAネパールプロジェクト代表の葛西さんより
依頼を受けて、今年の4月ネパールのドダウリ村の女性にキルトの
指導に行かれました。
でも「カオハガンキルト」はフリースタイルのキルト、島民が好きな布で
好きなカタチを切り出してアップリケしていきます。
↓ 参考写真:カオハガンキルトの展示風景
これは島民が作り出したスタイルで、これをネパールに教えると
「カオハガンキルト」をネパールで作ることになりかねません。
そこで、吉川さんはアップリケを一枚布のシルエットで表現する
デザインをネパールの「ドダウリ村のキルト」のために考えました。
ある夜、月の光に照らされた樹々の影を見て、吉川さんが思いついた
デザインなのだそうです。 これは、カオハガン島のキルターさんが
サンプルとして作った「ドダウリ村のためのキルト」
こちらも、カオハガン島のキルターさんがサンプルとして作った
「ドダウリ村のためのキルト」
一枚布のシルエットアップリケを作ろうとすると、たくさんの端切れが
出ますが、それらを無駄にしないためにも、真ん中に端切れを利用した
ピースワークが入りました。
こんな感じで最初、吉川さんは白や無地布を基調としたシンプルな感じの
「ドダウリ村のキルト」を進めていこうと考えていたようですが、、、
実際にネパールで作られたキルトは、、、
初めての「ドダウリ村のキルト」ランチョンマットのサイズ。
その次に作ったピースワークのある「ドダウリ村のキルト」
70センチ角サイズ。
どちらも白地布がほとんど使われていません。
実は、ネパールのコットン布の色流れが予想以上にあり、
白布地を使うのが難しいと判断、柄布ならば多少の色流れは
気にならないかも、、、
とのことで、このような感じのキルトが生まれました。
*その後、色止め剤を使用することにより白地布や薄色の無地布も
使えるようになりました。
そして、今作っている「ドダウリ村のキルト」のサイズは
30×40センチ(ランチョンマットサイズ)
70センチ角、90センチ角など
いちばん大きくて110センチ角です。
これらはキルトとして小さいので、買う人にとっては何に使うのか
不明な感じになるので、買いにくいと思います。
キルトは本来飾るものではなく、生活に使うものです。
今後150センチ角やシングルベッドサイズ(150×210)など
大きいサイズを作っていかないとだめだと思っています。
でも、今はまだ全員が大きいサイズを作るのは無理だろうと思うので、
選んだ3人ほどに試しで作ってもらうことになりました。
シルエットアップリケのカタチも、カオハガンの真似のようなものが
まだ多いですが、今後もっと「ドダウリ村のキルト」の特徴を出せる
ようなものにしていかないとと思っています。
しかし、何しろ「カオハガンキルト」は、ここまでくるのに20年近く
かかっています。「ドダウリ村のキルト」はまだまだ、はじまったばかり、
焦らずに今後も作り続けて、買い支えていくことが大切です。
引き続きあたたかいご支援ご協力よろしくお願いします。
*
「TIFAネパールプロジェクト」の農村女性の自立支援活動は
「ドダウリ村のキルト」のプロジェクトだけではなくて
「サクー村のダカ織」のプロジェクト や「サクー村の手編み」の
プロジェクトなどもあります。
「サクー村ダカ織り」
photo :TIFAネパール自立会のブログより引用
http://tifa99.blog.fc2.com
「サクー村手編み」
http://homepage1.nifty.com/tifa/nepal_parts/knit%20CM%202013.pdf
日本に住むネパールの高校生の女の子のダンス
衣装もすてきでかわいかったです。^^